books ■ Born a Crime by Trevor Noah
メモワールを読むのが好きで、定期的にアメリカとイギリスのAmazonのランキングをチェックしては、おもしろそうなものはポチッとしています(洋書はKindle派)。
今月読んだのは、アメリカの風刺ニュース番組『ザ・デイリー・ショー』の司会として活躍するコメディアン、トレバー・ノアによる『Born a Crime』。
恥ずかしながらこの本を読むまで彼のことを知らなかったのですが、メットガラに参加するほどの超セレブのようですね。
Trevor Noah on His Favorite Moment at Met Gala 2016
そんな彼ですが、アパルトヘイト時代の南アフリカで黒人の母と白人の父の間に生まれました。当時の南アフリカでは異人種間で男女関係を持つことは犯罪だったため、身を隠すようにして子供時代を過ごしたそうです。
と聞くと、なんだかとても深刻な話なのかと思ってしまいますが、アパルトヘイト時代を「混血」として生きた著者と、どんなに貧しく不運が続いても、いつも前向きで明るいトレバーのお母さんの逞しさが生き生きとユーモアたっぷりに描かれていて、何度電車の中で笑いそうになったことか……。
私の100万倍ぐらいポジティブでパワフルな女性(トレバー・ノアのお母さん)にたくさん元気をもらいました。
この本ではトレバーの少年時代のエピソードや、お母さんとの関係、アパルトヘイト下の南アフリカの人々の暮らしぶり、などが主に描かれています。
トレバーがどのような経緯で南アフリカを越えてアメリカで成功したか、というところまではわからなかったので、少し物足りなさを感じたのが正直なところ。続編を期待しよう。
この本を読んで以来、心が折れそうになるたびに、
「トレバー・ノアのお母さんだったら、笑い飛ばすはず」と、
なんだかトレバーのお母さんが隣で応援してくれているような気がして(勝手に)励まされています。
(補足)5月に日本語版がでたので、日本語でも楽しめますよ~。
Born a Crime: Stories from a South African Childhood
- 作者: Trevor Noah
- 出版社/メーカー: Spiegel & Grau
- 発売日: 2017/09/19
- メディア: ペーパーバック
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